2022年12月号「知らなかったこと」


 

 

1)電気自動車の開発で地球温暖化の速度が鈍化すると思っていたらリチウムイオン電池に必要な資源をめぐって各国が凌ぎを削っていて、南米の塩湖からのリチウム抽出で周辺地域の経済が潤う一方で深刻な環境汚染が広がっている。

 

2)韓国のハワイと言われる済州島を舞台にしたnetflix映画を楽しんでいたら7割の村を焼き尽くし、一般島民を巻き込んだ国家による7万人虐殺の歴史を持つ島だった。済州島を逃れた2万人の島民は海路で日本に密入国し、在日韓国朝鮮人として苦難の生活を強いられた。

 

3)岸 信介は反共の砦として文鮮明と共闘し、文鮮明は日本人から資金を集め政界に人脈を広げ政権の運営に侵食していった。50年後、協会の被害を受けた信者2世は岸 信介の孫を殺害した。山上容疑者は2022年12月現在鑑定留置中で裁判の日程は明らかになっていない。

 

4)サッカーワールドカップの開催が決定したカタールに10年前から出稼ぎ労働者が集まり、10年間で6500人が様々な原因で死亡した。ネイマール、メッシなどのスーパースターを擁するクラブチームのオーナーはカタール国で現代サッカーはオイルマネーを中心に回っている。

 

5)杉田 水脈政務官は2015年、慰安婦の強制連行はなかったと国連欧州本部で主張し、自民党右派から重用され出世してきたが2022年末の国会で慰安婦問題についてどう考えるか彼女に迫る野党からの質問は出なかった。

 

6)防衛省がAI技術を使い、SNSで世論を誘導する工作の研究に着手した。インターネットで影響力がある「インフルエンサー」が、無意識のうちに同省に有利な情報を発信するように仕向け、防衛政策への支持を広げたり、有事で特定国への敵対心を醸成、国民の反戦・厭戦の機運を払拭したりするネット空間でのトレンドづくりを目標としている。報道翌日、防衛省は全否定した。

 

深掘りをしない大量の情報が毎日流されてきます。一つ一つの事実をいかに捉えるか、知らなかったことをいかに明らかにするかにこだわりながら私は生きていきたい。 

                                         木田郡 田中眞治